途切れることのない音楽に、途切れることのない踊りの列。

静まり返った夏の夜の郡上八幡で、一箇所だけ、にぎやかな場所があった。

郡上おどりが行われている、旧庁舎記念館前だ。

 

この日は、徹夜踊りではなく、20時〜23時の3時間だけ踊りが開催された。

ベテランも、素人も、浴衣の人も、Tシャツの人も。

子どもも、お年寄りも、男も、女も。

中央の櫓で次々と音を奏で、歌を歌う人たちは、まるでDJのように次々と音を操り、場を作る。

ここでは、全員が主役だ。

いつ入っても、いつ出てもいい。

来る者拒まず、去る者追わず、ただただ、音の響く限り、踊り続ける。

 

「郡上おどりは、徹夜で夜通し踊り続けるんだ。」

郡上おどりの噂を聞いた時は、徹夜で踊り続けるなんて、と思ったが、いざここに来てみたら、自然と時を忘れた。

 

はじめは見ていた私も、少し参加してみることに。

みんなで踊ると、浄化されていくような感覚に包まれる。

これが、400年の歴史を持つ踊りか…。

「一体感」という言葉では片付けられない不思議な魅力が、そこにはあった。

地元の人と、観光客と。たぶん、ここ郡上を第二の故郷にしている人もいただろう。

場所と時空を超えたパワーから、まるで独自の文化を発展させてきた島のような魅力を私は郡上に感じた。

 

曲目によって、参加する人数が変わるのも面白い。

いつ入っても、いつ出ても自由だから。

踊りたい時に、踊りたいように踊る。

 

終了後、一人の女性が「免許」を手にしていた。

郡上おどり保存会によって、踊りが上手な人として認定されたらしい。

 

この日の昼間、保存会の方々が3時間の郡上おどりの講習会を終えたところに偶然お会いした。

 

郡上おどりの効果なのか、お肌がつやつやなお二方。

 

一緒に踊れば、誰もが仲間。

そして、踊り終えたときには自然と元気を得ている。

郡上おどりは、郡上に根付く、伝統のスポーツだ。